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地を這いながら、空を飛ぶ-山の奥の藝術学校2025の記録- / ミンガヤ・コレクティブ、山の藝術学校参加者のみなさん
¥1,500
長野県・真木集落で行った「山の奥の藝術学校」山の木を伐り屋根を葺き、茅を刈り、小屋を建て、寝食を共にした3ヶ月の記録です。そして最後にこの学校に参加してくれたみんなで言葉や絵を寄せ合ってZINEを作りました。 参加者それぞれの表現からは集落の風景や茅葺き屋根の手触りが想像される、読み応えのある本になっていると思います。
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雪中生活論考 / 川崎光克
¥1,300
今年の冬はあまりに雪が多く雪仕事をするかスキーにいくかしかやることがなかったので、残りの時間は部屋のストーブで餅を焼き、降り頻る雪を眺めながらコツコツ執筆をしていました。 人間はあらゆることをコントロールし管理することで統治と発展を目指してきましたが、同時に、コントロールできないものとうまく付き合っていくための様々な工夫を育んできたのだと思います。 それは神話や民話となることもあれば、道具や技術など物理的なものに変わっていく場合もあるし、また共同体の結束となって現れることもあります。雪はその最たる例だと、日々玄関前に積もる雪をはねよけながら考えました。 この村に降る大雪のように、到底敵いようのない相手を目の前にした時に現れる人間の振る舞いには、本質的な豊かさを考える上でのヒントがあるような気がしています。そういうものを、ひと冬かけて書き留めてみました。 <目次> 雪、この不思議な存在 山にのまれる 雪の中の炭焼き ふたつの家 雪暮らしを生き抜くための道具 屋根雪掘り 屋根のかたち 電柱掘り 雪中食生活研究 山奥からきた男 冬の終わりに
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共同体研究記/川崎光克
¥1,500
既存の社会システムに囚われず、共同体とその自治のあり方について研究・実践する川崎さん。共同体に参加して考えたことをまとめた旅の記録です。創刊号の本号は、インドの国際的な共同体であるオーロヴィルが特集。人々が共有する精神性、住人とニューカマー合わせると一万人以上にもなる人々の暮らし(なかには日本から移り住んだ方も!)持続可能な自治の仕組み、手仕事の趣のあるおおらかな建築が印象的な環境、政治と自治の衝突の歴史などをポイントに、資本主義を乗り越えるヒントを共同体からひもときます。 オーロヴィルの目指す理想とその精神性の深さを目の当たりにして、自身の考えの浅さにうちのめされますが、そもそも自分が何ができるとか何を知ってるとか、そういうことに囚われている時点でもう資本主義的な発想だと気づかされます。 川崎さんの素敵なイラストとDIY精神がビシビシ伝わる装丁!簡易な小冊子を道端で紐に吊るして販売されることから、「コルデル文学」(紐の文学)と呼ばれているブラジルの民衆文学のスタイルにインスパイア、簡易的に製本されています。細やかなこだわりがしびれる.....!本棚から飛び出させて、ぜひぶら下げて保管してみてください。
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雑想 DIY実践思想録 / toolbox
¥1,400
ホームセンターから茅葺きまで その間で目にした雑多なモノたち、空間の一瞬の輝き、思想。 雑草側(nonside)の視点で、脳の中で巻き起こるコラージュを誌面で表現しようと試みた、素人と内装・建築の間に一石を添えるグラフィカルDIYエッセイ集。 toolbox初の(maga)zine出版。個人出版と商業出版の間でどう作れるのか。 シリーズ3回のうちのfirst issue。 https://note.com/sea_toolbox
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それがやさしさじゃ困る / 鳥羽 和久(著)・植本一子(写真)
¥1,980
子どもが自分でつかむまで! 大人が「わかったふり」をやめると、対話がはじまる。焦らず、 断ち切らず、観察しつづけるための視点──。学び・進路・日常相談と一年の日記から、関係がほどける瞬間を見つめる教育エッセイ。 『それがやさしさじゃ困る』は、子どもに向けられる「善意」や「配慮」が、時に子どもの心を傷つけ、主体性を奪ってしまうという逆説を、教育現場の最前線で20年以上子どもと向き合ってきた著者・鳥羽和久さんが鋭く描き出す一冊です。「失敗させまい」「傷つけまい」という大人の"先回り"が、実は子どもの可能性を閉ざしてしまう──。本書では「学校」「親と子」「勉強」「受験」といったテーマを軸に、現代教育の盲点と私たち大人が抱える不安の影を浮かび上がらせます。単なる批判にとどまらず、大人の葛藤や弱さへの眼差しがこめられているからこそ、その言葉は深く胸に響きます。 さらに本書を特別なものにしているのは、ページ下部に並走する一年間の日記の存在です。そこには、卒業生との忘れられない一瞬や、親子の関わりの奥に潜む無自覚な"デリカシーのなさ"への気づきなど、教育の現場で生まれた生の思索が断片的に綴られています。論として伝えられるエッセイと、濾過されない日々の記録が呼応し合い、本書は単なる教育論を超えた、立体的で豊かな手触りを届けてくれます。 解決策を提示する本ではありません。むしろ「間違うこと」「揺れ動くこと」を恐れず、子どもを信じて共に歩むことの大切さを、本書は静かに指し示しています。大人として迷い続ける私たちに寄り添い、伴走してくれる一冊です。 そして本書には、写真家・植本一子さんが鳥羽さんの教室やその周辺で撮り下ろした写真が栞のように差し挟まれています。子どもたちの表情や存在は、エッセイや日記で綴られる思索に呼応し、本書を照らし、「いま、ここ」の空気を手渡してくれるでしょう。 *出版社ウェブサイトより
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お金信仰さようなら / ヤマザキOKコンピューター
¥1,980
働いて働いて働いて働いて働いて、 収入を伸ばし、貯蓄を増やし、経済最優先の社会の中で、 労働と成長ばかり求められてきた。 私たちは、「お金信仰の時代」に生まれ育った。 しかし、一部の間ではもう新たな時代が始まっている。 ーーーーー ・どれだけの資産があれば人は幸せになれるのか? ・売れないものには価値がないのか? ・経済成長すれば私たちの暮らしは豊かになるのか? 金融界のみならず、国内外のパンク・シーンや多種多様な地下カルチャーを渡り歩いてきた著者が、 そこで培った独自の視点でひとつひとつの疑問を解き、 貯蓄でもなく、選挙でもない、新しい選択肢を提示する。 『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』(6刷)で話題をさらった、 投資家でパンクスの著者による最新作。 今度こそ、くそつまらない未来は変えられる。 お金信仰が終わったあとの時代で、 何を指針に生きるのか? まだ名前の付いてない、新たな時代へと突き進む私たちのための入門書。
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「働けない」をとことん考えてみた。 / 栗田隆子
¥2,090
SOLD OUT
働かない、働けない、働きたくない……。 「普通の働き方」ってなんだろう? ロスジェネ世代、非正規雇用、職場のハラスメント、 うつと休職、生活保護、障害年金── 『ぼそぼそ声のフェミニズム』著者がつづる 〈働けない〉側から考える、あたらしい労働論。 「ウェブ平凡」で話題を呼んだ好評連載に、書き下ろしを加え書籍化! 〈目次〉 はじめに 一章 働かない、働けない、働きたくない ……時代が私に追いついてきてしまったのか? 「正規雇用」の「正」ってナニ? ──正規雇用と非正規雇用の分断の正体 働けない人間の身に起きたこと──年金制度に潜む差別 独身女性のイメージの変遷を追ってみる──ゼロ年代から二〇年代まで インボイス制度──国家や企業の本音が透け透け 「女性活躍」とは何なのか? ──「女性の人権」とは似て非なるもの 世界は無償労働で回っている──有償労働と無償労働の違いって? 二章 「普通になりたい」という願望 “怠ける”というタブー ──うつ病の人が闘う相手とは 「お天気屋さん」として生きている いつまでも楽にならない労働の話 頑張りゃいいってものじゃない 「おおきなかぶ」と「新時代の『日本的経営』」 三章 不安定な私の労働と、働かなくてもよい人たち 「怠け者」列伝 働いているけど、働いてない 不労所得──あるいは「稼ぎ」が目的ではない仕事 ポイ活──消費の導火線、あるいは労働の残滓 おわりに 〈著者プロフィール〉 栗田隆子(くりた・りゅうこ) 文筆家。1973年生まれ。大阪大学大学院で哲学を学び、シモーヌ・ヴェイユを研究。その後、非常勤職や派遣社員などのかたわら女性の貧困問題や労働問題を中心に新聞・雑誌などで執筆。著書に『ぼそぼそ声のフェミニズム』(作品社)、『呻きから始まる 祈りと行動に関する24の手紙』(新教出版社)、『ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ(シリーズ「あいだで考える」)』(創元社)、共著に『1995年 未了の問題圏』(大月書店)、『フェミニズムはだれのもの? フリーターズフリー対談集』(人文書院)、『高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか?』(光文社新書)など。
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能勢伊勢雄入門 / 能勢伊勢雄/聞き手・軸原ヨウスケ(COCHAE)
¥3,300
戦後日本のアンダーグラウンド教典ともいうべき博覧強記の書 1974年創業、岡山の老舗ライブハウスPEPPER LAND。オーナーの能勢伊勢雄は、前衛映像作家、写真家、音楽・美術評論家、現代美術展企画等も行う。岡山出身で1978年生まれのデザイナー・軸原ヨウスケ(「アウト・オブ・民藝」)は、延べ25時間にわたるロングインタビューを敢行!……能勢伊勢雄が自らの実践を時代ごとに振り返り、出会った人々の思想や言葉、音楽・映像・書物などの膨大な資料と記憶をたよりに、中央からしか語られてこなかった戦後日本のカルチャーを岡山から語り尽くす。本書は、下段に脚注を設け、作品・人物・事柄に簡単な解説を付している。 発行:COCHAE 発売:大福書林 目次 はじめに 軸原ヨウスケ 第1章 ペパーランド以前 少年期~実験映画の時代 1947-1974 第2章 岡山芸能懇話会 戦後岡山の文化復興 1945- 第3章 岡大闘争の時代 共同性の地平を求めて 1969- 第4章 ペパーランドの始まり 1974-1988 第5章 第三期以降のペパーランドとこれから 1989- おわりに アウト・オブ・ヘドニズム 能勢伊勢雄 付録 岡山文化年表(1947-1974) 能勢伊勢雄 1947年生まれ。写真家。前衛映像作家。音楽・美術評論家(批評)。現代美術展企画等。さまざまな表現の交錯する場として、1974 年に老舗 Live House「PEPPERLAND」を設立。松岡正剛氏のオブジェクトマガジン「遊」に70 年代から参画。阿木譲編集の「ロックマガジン」の編集やライターを務めた。2018 年福武教育文化財団より「福武文化賞」受賞。2019 年慶應義塾大学アート・センターに作品収蔵。
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オルタナティブ民俗学 / 島村恭則、畑中章宏
¥1,980
SOLD OUT
民俗学がオルタナティブ 民俗学のオルタナティブ 在野のネットワークを重視し、新たな記述法を模索、アカデミアが重視しない周縁や身の回りにこそ目を向けた、「未来の学問」を語り尽くす! 農政官僚であった柳田國男が志した、地方学であり、民間学でもあった民俗学とはどのような学問か。民俗学にとって東北や沖縄は辺境か中心か。民俗学と民藝運動はどのように接近し、どのように袂を分かったのか。民俗学に女性たちはどのように参加し、民俗学は女性たちとどのように関わったのか。そしてこれからの世界的学問である民俗学の行方は。 在野に位置する編集者であり、民俗学者畑中章宏と、21世紀の日本民俗学をリードする島村恭則が、膨大な人名書名を連ねながら語り尽くす民俗学のオルタナティブ性。2024年、誠光社にて開催された前六回の連続対談レクチャーに加筆修正を施し書籍化。ブックデザインは『アウト・オブ・民藝』と同じく、軸原ヨウスケ・中野香によるもの。帯を広げると柳田國男を中心とした民俗学相関図を掲載。 大学に在籍せずとも、年齢性別を問わず身近な関心から始まる学問を知り、学びを再び身近なものに。
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ホームレス文化 / 小川てつお
¥2,640
ホームレス文化ホームレスブンカ 社会一般 小川てつオオガワテツオ(著) 発行:キョートット出版 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ27mm 重さ 420g 384ページ 定価 2,400 円+税 2,640 円(税込) ISBN978-4-9902637-8-2 COPY ISBN 13 9784990263782 COPY ISBN 10h 4-9902637-8-2 COPY ISBN 10 4990263782 COPY 出版者記号 9902637 COPY CコードC0036 0:一般 0:単行本 36:社会 初版年月日2025年9月3日 書店発売日 2025年9月3日登録日2025年8月20日最終更新日2025年10月26日 書評掲載情報 2025-11-08 朝日新聞 朝刊 評者: 望月京(作曲家) 1 紹介 公園に暮らし20年、隣人たちと織りなす生活を綴る 都会の公園の一角、ホームレスの集住地。20年前、そのコミュニティの豊かさに衝撃を受け、自らも暮らし始めた小川てつオ。 以来、排除の圧力や社会の変化をくぐり抜け、隣人たちと織りなす生活をブログ「ホームレス文化」で発信してきました。本書はブログより記事を厳選・再構成し、テント村20年の生活史として世に送るものです。 差別や暴力の標的、一方で支援の対象とだけ見なされるホームレスという存在。しかし、ここには生活があり、「見えない豊かさ」がある! 「存在そのもの」で生きる魅力的な隣人たちとの日常や支え合う知恵が、いきいきとした筆致で描き出されます。公共地に暮らすことで見えてくる、この社会の本質もあぶり出されていく。本書はテント村の物語であると同時に、ホームレスの「地点」から紡ぐ、生きた思想の書でもあります。 ――ホームレスの存在こそが、もう一つの世界の始まるべき地点なのだ。 未来はこちらにこそ、ある。 ◆本文から 「テント村にある永遠の相」より 将棋がはじまり、他愛ない昔話(グループサウンズがどうしたとか、高校の頃はこうだったとか)や炊き出し情報、誰かさんの悪口などに花が咲き、ウクレレを持っている人がリクエストで昔の曲を演奏する。傾きはじめた太陽が地面の土を木漏れ日でまだらにしている。(中略) 口に出しては言わないが、こういう時間の中で、ぼくは「永遠の相」を少し感じる。永久に続いている時間の中に今いる、という感覚。ずっと繰り返されてきた時間、人の営みの変わらない古層がまざまざと立ち現れてくるような不思議な感覚だ。その光景が自分の奥のほうのどこかで共鳴しているような、懐かしくもあり、時間が止まったように退屈でもある感覚なのだ。 しかし、今日みたいな日、何もないような静かな日、ときに空に浮かぶ夕焼け雲がやけに身に迫るように、ふとテント村の、この場所の「永遠の相」にしびれてしまうことがある。 *** 「あとがき」より 野宿者としてぼくの関わった試みの多くは空回りだったけど、その度合いは、ここの生活に可能性を見出そうとしている自分と周りの人たちとの意識の差に比例しているかもしれない。文芸部の合評会のときに、カワズさんから「終わりの場所だと思ってきた人たちと、ここで何かを始めようとしている小川さんたちとの違いがある。自分はここでは何も始まらないと感じている。野宿者になった時から自分の中の世界は止まっている」と言われたことがあった。たしかに、そのように感じている人が多い場所なのだ。その気持ちは実存の深みから湧いてくる抗しがたいものだろう。しかし、ぼくは、ここですら何も起こらないとしたらどこに起こるのか?と思って、ここにいる。空回りだとしても、それなりの風は吹くだろう。そして、このテント村が続いていることだけでも「何か」であり、その場に根を張る人たちのほんの小さな変化こそが真に重要なことだと思う。 ホームレス文化ホームレスブンカ 社会一般 小川てつオオガワテツオ(著) 発行:キョートット出版 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ27mm 重さ 420g 384ページ 定価 2,400 円+税 2,640 円(税込) ISBN978-4-9902637-8-2 COPY ISBN 13 9784990263782 COPY ISBN 10h 4-9902637-8-2 COPY ISBN 10 4990263782 COPY 出版者記号 9902637 COPY CコードC0036 0:一般 0:単行本 36:社会 初版年月日2025年9月3日 書店発売日 2025年9月3日登録日2025年8月20日最終更新日2025年10月26日 書評掲載情報 2025-11-08 朝日新聞 朝刊 評者: 望月京(作曲家) 1 紹介 公園に暮らし20年、隣人たちと織りなす生活を綴る 都会の公園の一角、ホームレスの集住地。20年前、そのコミュニティの豊かさに衝撃を受け、自らも暮らし始めた小川てつオ。 以来、排除の圧力や社会の変化をくぐり抜け、隣人たちと織りなす生活をブログ「ホームレス文化」で発信してきました。本書はブログより記事を厳選・再構成し、テント村20年の生活史として世に送るものです。 差別や暴力の標的、一方で支援の対象とだけ見なされるホームレスという存在。しかし、ここには生活があり、「見えない豊かさ」がある! 「存在そのもの」で生きる魅力的な隣人たちとの日常や支え合う知恵が、いきいきとした筆致で描き出されます。公共地に暮らすことで見えてくる、この社会の本質もあぶり出されていく。本書はテント村の物語であると同時に、ホームレスの「地点」から紡ぐ、生きた思想の書でもあります。 ――ホームレスの存在こそが、もう一つの世界の始まるべき地点なのだ。 未来はこちらにこそ、ある。 ◆本文から 「テント村にある永遠の相」より 将棋がはじまり、他愛ない昔話(グループサウンズがどうしたとか、高校の頃はこうだったとか)や炊き出し情報、誰かさんの悪口などに花が咲き、ウクレレを持っている人がリクエストで昔の曲を演奏する。傾きはじめた太陽が地面の土を木漏れ日でまだらにしている。(中略) 口に出しては言わないが、こういう時間の中で、ぼくは「永遠の相」を少し感じる。永久に続いている時間の中に今いる、という感覚。ずっと繰り返されてきた時間、人の営みの変わらない古層がまざまざと立ち現れてくるような不思議な感覚だ。その光景が自分の奥のほうのどこかで共鳴しているような、懐かしくもあり、時間が止まったように退屈でもある感覚なのだ。 しかし、今日みたいな日、何もないような静かな日、ときに空に浮かぶ夕焼け雲がやけに身に迫るように、ふとテント村の、この場所の「永遠の相」にしびれてしまうことがある。 *** 「あとがき」より 野宿者としてぼくの関わった試みの多くは空回りだったけど、その度合いは、ここの生活に可能性を見出そうとしている自分と周りの人たちとの意識の差に比例しているかもしれない。文芸部の合評会のときに、カワズさんから「終わりの場所だと思ってきた人たちと、ここで何かを始めようとしている小川さんたちとの違いがある。自分はここでは何も始まらないと感じている。野宿者になった時から自分の中の世界は止まっている」と言われたことがあった。たしかに、そのように感じている人が多い場所なのだ。その気持ちは実存の深みから湧いてくる抗しがたいものだろう。しかし、ぼくは、ここですら何も起こらないとしたらどこに起こるのか?と思って、ここにいる。空回りだとしても、それなりの風は吹くだろう。そして、このテント村が続いていることだけでも「何か」であり、その場に根を張る人たちのほんの小さな変化こそが真に重要なことだと思う。 目次 プロローグ 朝起きたら、野イチゴを食べる/テント村にある永遠の相 第1章 2005年11月~2006年10月 よりゴミっぽく!/12月の現状/テント村紳士録/3月の現状/6月の現状/生き生きと揺れ動くテント村/はい、露骨な排除計画です/指定地/移転当日/夜中の神社と99円ショップ 第2章 2006年11月~2008年 新しい村/住民苦情/古老の入院/猫自慢/不思議な石/小屋がなくなった テーマ1 めぐる食べ物 ホタテマン/パン屋さん発見/冬の救世軍/お供え 第3章 2009年~2010年 あけまして/半分、外/限りなく妖精に近いブルー(テント)/M少年遭遇記/魂のスープ/猫が木から降りない/誕生日のつれづれ テーマ2 場所を開く 他人に働きかけてはいけない公園/耕す人/テント村の風景/猫小屋 第4章 2011年 車イスの下の枯れ葉/ある日の会話/地震とテント村/イッツ ア 将棋ワールド/カラス/煩悩の丘 インタビュー「高台の闘いと生活」 テーマ3 襲撃×対話 襲撃あり/ひさしぶりに走った/犬糞爆弾/続・犬糞爆弾 第5章 2012年~2014年 ヤマトは今日も吠える/噂/つくりもの/郵便の思想/階段/雪、落木、雪、落木/カトウさんの幽霊/よっちゃんの死/テントの建て替え/公園のフルーティアン/畏友 テーマ4 少し根を生やす 北さんの小屋づくり/それぞれの木/ダンボールハウスのすきま風/バス停にて 第6章 2015年~2017年6月 炊き出しについて/野宿者茶話会/生活のプレゼント/3人の男の話/元気?/イマジン ノー ポゼッションズ/歌/彼のような人たち/発行部数40/もらい隊出陣/反五輪英会話教室 テーマ5 「私」が働く 本日の仕事/差別とカミングアウト/仕事と当事者 第7章 2017年9月~2021年6月 残念なトマト/豪雨の中/もらい隊の季節/鴨/猫の引っ越し/食料の分配/早起きライター/山ちゃんの死/大容量の焼酎ボトル テーマ6 今ここにある暴力 ネコさんの死/街場の生と死/殴られた件 ドキュメント「ここにいたい」 第8章 2021年12月~2023年 深夜/深夜・再考/ココナッツサブレ/じょうしき/ビンのフタ/ツドエ/猫股 あとがき 著者プロフィール 小川てつオ (オガワテツオ) (著) 1970年、東京生まれ。高校卒業後、絵画、詩、音楽、パフォーマンスを制作。1996年より「居候ライフ」。いろいろな人の家に居候し、巡回しながら、ゆるやかな共同性の実践を重ねた。2003年から都内公園でテント生活を始め、現在に至る。テント前で物々交換カフェ「エノアール」をいちむらみさこさんと運営。2005年、ブログ「ホームレス文化」開設。 246表現者会議、みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会、反五輪の会、ねる会議などに参加し、野宿者排除に抵抗する活動を行っている。 著書に『このようなやり方で300年の人生を生きていく[新版] あたいの沖縄旅日記』(キョートット出版)、共著に『マイノリティだと思っていたらマジョリティだった件』(ヘウレーカ)、『反東京オリンピック宣言』(航思社)など。
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【特典ペーパー付】とある都市生活者のいちにち / 植本一子
¥1,540
日記ブーム到来!の最中、日記からエッセイに舵を切った植本が、久しぶりに日記本を作りました。 『それはただの偶然』『ここは安心安全な場所』という2冊のエッセイ集を出した、この一年に並走する、制作中の心境を綴った1冊です。2冊のエッセイ集を読んだ方はもちろん、文章を書くこと、本を作ること、都市で暮らす自営業者の謎の生活が気になる方にも、ぜひチェックしていただければと思います。 子どもたちもずいぶん大きくなり、あの頃の状況とは全く変わったけれど、案外こうして日記を書く理由は、あまり変わっていないかもしれない。 もしかしたら本を作りたいけれど、どうしていいかわからない人に向けて、わたしはこんなふうにしているよ、と伝えるため。そして、もし作ること、書くことに躊躇しているなら、あなたにもきっとできるよ、と伝えるため。自分のためであり、同時に誰かのために、という根底の部分は変わらない。 中学生と高校生の娘二人と都市に暮らす、収入の安定しない自営業の写真家。それだけでも一般的と呼ばれる生活とは違う。けれど、普通とはなんだろうとも思う。100人いれば100通りの生活があり、そのどれもがきっと面白さを秘めている。だからわたしはすべての人に日記を、エッセイを、文章を書くことをお勧めしたい。あなたのことはあなたにしか書けないのだから。 (まえがきより) noteで掲載していた2024年10月22日から2025年8月14日までの日記を大幅加筆修正し、創作についての書き下ろしエッセイを挟みました。
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【3/下旬出荷可能】そいつはほんとに敵なのか / 碇雪恵
¥1,870
予約商品
SNSを捨て、喧嘩を始めよう。 “合わない人”を遠ざける人生は、心地いいけどつまらない。 もっと沸き立ちたいあなたに送る、現代人必読の〈喧嘩入門エッセイ〉誕生! 駅でキレているおじさん、写真を撮りまくる観光客、理解できない政党と支持者、疎遠になった友だち、時にすれ違う家族や恋人……。 「敵」と決めつけて遠ざけるより、生身の体でかれらと出会い直し、逃げずにコミュニケーションをとりたい。 ZINE『35歳からの反抗期入門』が口コミで大ヒット中の書き手・碇雪恵による、待望の商業デビュー作。 憎みかけた「そいつ」と共に生きていくための思考と実践の記録をまとめた14編を収録。 喧嘩がしたい 純度の高い親切 友情の適正体重 悪意に顔があったーー映画『ルノワール』を観て 反抗期、その後 誰の場所でもない 身内をつくる(ひとりで考えてみた編) 身内をつくる(実践スタート編) 対戦じゃなくて協力モードで ティンプトンから始まるーー映画『ナミビアの砂漠』にみる恋愛と喧嘩 自分が支持しない政党に投票した人に会いに行く(準備編) 自分が支持しない政党に投票した人に会いに行く(実践編) ほんとは敵じゃない 時折自分を引き剥がすーー映画『旅と日々』を観て 碇雪恵 (イカリユキエ) (著) 1983年、北海道札幌市生まれ。出版取次会社や出版社での勤務を経て、現在はフリーランスで執筆や編集を行う。2022年、35歳の時に始めたブログをもとに自主制作した『35歳からの反抗期入門』は、現在までに累計4,000部を発行。ゴールデン街のバー『月に吠える』や中野ブロードウェイの書店『タコシェ』で店番もしている。その他の著書に『本の練習生』(双子のライオン堂)など。
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35歳からの反抗期入門 / 碇雪恵
¥1,210
他者との関わり、愛、性、フェミニズム、映画。碇さんが日常で見たもの、読んだもの、起こった出来事から思考し、時には迷いながらも突き進む姿はたくましく、やさしさとユーモアがあふれています。何度読んでも新しい発見や問いがうまれる1冊です◎ 「いつだって、人にやさしくしたり、やさしくされたりしたい。だけど、自分の想像の及ばない価値観を持つ他者に、やさしくなんてできるのだろうか。わたしは誰に対してやさしくしたり、されたりしたいのか。両親や兄弟にやさしくできない代わりに、誰かにやさしくすることで埋め合わせしたいのだろうか。」(本文より) 新しく付箋をした箇所。果てしなく続く「やさしさ」問答の沼に自らハマっていく。。。
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冥銭の本と冥銭詰め合わせセット / 光と音の専門店ハオハオハオ
¥2,310
SOLD OUT
オンラインとイベント販売で活動されている光と音の専門店ハオハオハオさん。 今回はハオハオハオさんが世界各国で集めてきた冥銭や祭礼用の金紙などがランダムで10枚以上入っています。 どれも印刷方法や用紙の材質、デザインがかっこよくてテンション上がること間違いなし! ブッダマシーンやアジア、民俗学に興味がある方だけでなく紙好きやデザイン好きの方にもおすすめです。 ↓冥銭のZINEのご説明↓ これまでアジア各地で集めてきた冥銭や紙紮のコレクションをまとめたZINEを作りました! 冥銭とは、亡くなった人があの世でも不自由もなく暮らせるようにという思いを込めて作られた紙製の紙幣や硬貨のことです。 世界各国を旅していると、バリエーション豊かすぎる冥銭たちを見かけては収集してしまい、その数が膨大になってきてしまいました。 冥銭だけでなく、副葬品として作られた紙製のスマホや衣類、ブランドバッグなどの紙紮や神様に捧げるための金紙など、最終的には燃やされてしまう紙製品たちはどれもデザイン性に富んでおり、紙の材質やプリントの風合いも様々で目を見張るものばかりです。 これまで集めてきたコレクションたちととともに、冥銭を取り巻く社会問題やブッダマシーンとの関連性などについてもまとめた内容となっています! 見開きには実物の冥銭もランダムで封入しています。それがやりたいがために表紙をリソグラフにして手製本にしたため手作り感溢れる雰囲気になってしまいましたが、それも含めて味としてお楽しみいただけたら幸いです。 表紙のカラーリングはバリエーションがあるため、サンプルと異なる色味のものが届く場合もございます。届いてからのお楽しみ! 内容 冥銭のZINE B6サイズ 本文 36ページ ※表紙はリソグラフ印刷のため、インクが色移りする可能性がございます。お取り扱いにはご注意ください。 ※見開きに封入されている冥銭の数、種類はランダムです。 ※完全手製本のため、手作り感ある製本具合になっております。
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世界中から好きなものをたくさん見つけるための旅行記 ジョージア編 / 光と音の専門店ハオハオハオ
¥880
ブッダマシーンやカラフルでインパクト抜群なアジア雑貨を販売されている光と音の専門店ハオハオハオさんからジョージアのZINEが届きました! (アメリカのジョージア州ではなく、東ヨーロッパないしは西アジアに位置する方のジョージア) 蚤の市や旧ソ建築、世界各国の影響を受けながらも独自の進化を遂げたジョージアの美味しいグルメや保存食文化などをピックアップ。 ハオハオハオさんの好きが詰まった一冊に、旅欲・物欲・食欲etc...いろんな欲が刺激されます⁂
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人といることのすさまじさとすばらしさ / きくちゆみこ
¥2,420
“書くことが、時間をかけることが、わたしをケアフルでいさせてくれることを、これまでの経験で知っていたから。くり返しにしか思えない日々のなかにこそ、奇跡のような瞬間が隠れていることを、見慣れたはずの顔の上に、ふと思いがけない表情が浮かぶことを、 書くことがずっと教えてくれていたから。” (「あとがき」より) 2010年よりパーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたzineを定期的に発行。2023年にはtwililightから初めてのエッセイ集『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』を刊行した翻訳・文筆家のきくちゆみこ。 今作『人とともにいることの、すさまじさとすばらしさ』は、あたらしく引っ越してきた郊外の団地で、長年苦手としてきた「人とともにいること」の学びと向き合う日々を綴った日記的自伝。
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音楽と整体1 音と仲よくなるための対話集 / 川崎智子、辻昌志
¥1,815
「音楽は気の具現化でもある。そして、健やかな美だと確信している」。 当店でもロングセラーとなっている『整体対話読本 ある』でもお馴染みの、整体師・川崎智子が、ボブ・マーリー、ジミヘン、キセル、フィッシュマンズ、CAN、原田知世など、様々な楽曲を題材に、「整体」の視点−体の運動特性、体癖、気などから「音楽」をよみ解いた対談本。 話はときに個人の悩みや記憶、環境にまでおよび、参加者は音楽を話すことをきっかけに、自らの欲求を知るに至る。まったく新しい音楽の本、シリーズ第1弾! *出版社ウェブサイトより
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整体対話読本 表現と体癖 / 川崎智子
¥2,197
「こうして表現されたものの中には体癖傾向をみることができます。しかもその方の運動までさかのぼることができる。」 整体指導者・川﨑智子を中心に、7年にわたり断続的に開かれた「表現と体癖」ワークショップの記録集。野口整体の「体癖(たいへき)」論を手がかりに、参加者がもちよる表現物から、運動痕跡と体の癖を解き明かす。雪景色の絵に潜む呼吸器の疲れ、書に現れる水平運動のブレのなさ――体の個性を知ることは、それぞれ違う他者を知ること、そして元気になる方法を知ることだ。表現活動の深部にせまる、整体対話読本シリーズ第四弾。 - 書 名:整体対話読本 表現と体癖 - 著 者:川﨑智子|鶴崎いづみ - 仕 様:B6変判(182 × 123 × 12.4ミリ)240頁 - 番 号:978-4-86763-039-6 - 初 版:2025年11月29日 - 定 価:1,998円+税 目 次 表現からみる体癖 絵からみる体癖 連続ワークショップ 表現と体癖 本からみる体癖 著 者 略 歴 川﨑智子〈かわさき・ともこ〉1970年5月5日、宮崎県生まれ。不調をきっかけに出会った野口整体により体の全感覚が一致した自覚が生まれ、自由になる。気を独学。2005年より整体活動開始。整体指導者として、「と整体」を主宰。 鶴崎いづみ〈つるさき・いづみ〉1982年7月8日福岡県生まれ。ものごとをとらえなおす試みをおこなっている。2013年〜22年オルタナティブスペース「路地と人」の運営に加わる。14年より観察と編集を基礎として主に出版をおこなう試み「観察と編集」を始める。
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本の練習生 / 碇雪恵
¥1,320
SOLD OUT
碇さんが、双子のライオン堂で開催した多和田葉子『雪の練習生』の連続読書会に参加した記録エッセイ。読書会を通して、難解な小説と格闘しながら、多様な人々との対話を通じて「わかる」ことの価値を問い直す、真摯でユーモラスな日々の記録です、わ 本書を通じて、読書会を追体験してもいいし、読書や小説との向き合い方を考えてもいい。そんな1冊です。 『本を読むようになってずいぶんの年月が経つのにもかかわらず、読書とというものに対する初心者気分がどうにも拭えない。 本に対してずっと他人行儀。読書の世界の中心にわたしはいない。そんな意味不明の疎外感を感じている。』(「少し長めの前日譚」より) 前作の「35歳からの反抗期入門」でもそうでしたが、碇さんのご著書は開いてから共感までのスピードが本当に早い。 今回も読書に対する姿勢や本好きと大きい声で言えないというもやもやに、(わかる!!!)とさっそく心を鷲掴みにされました。 お店で読書会をやったことがないのはこういう理由もあったりするわけで、全く公私混同ですが。(笑) メンバーを変えながら進んでいく全6回の読書会。本の話だけでなく、最近見た映画や行った場所などカジュアルな自己紹介をしてからスタートしているからか、 どの回も参加された方がのびのびと発言されていて、読書会のハードルがぐっと下がったポイント。話しやすい場の作り方としてとても参考になります。 また、小説の「わかる/わからなさ」についてわからない気持ちを共有していく中で、碇さんが「わかる」という状態に問いを出しているところが印象的でした。 わたしも小説を読むのが得意ではなく、その理由が碇さんを通して言語化されたことにスッキリしましたし、おおらかな気持ちで小説と向き合う心構えができるようになった気がします。
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土民生活流動体書簡集(二) ケガレ上等ッ! / よしのももこ
¥2,200
土民生活流動体による書簡に加えて、「よしのももこノート」が始まります。内容も厚さもボリュームアップ!前作に引き続きmoineauさんによるとっても素晴らしい装画でお届けいたします。 「バックレるつもりもないのにうっかりバックレ状態になってるプレイヤーのふるまいが公の記録に残ることはほとんどないだろう。たとえ記録の外でその痕跡に出会えたとしても、動きを完コピすることはできないだろう。同じものには決してならない。だけど肝心なのはたぶん同じふるまいをすることじゃない。うっかりバックレ状態になってるプレイヤーが確かにいた、今もいる、ずっといることをわたしが知ってさえいればいい。その声を聞きながら動き続ければいい。」(本文より) *版元ウェブサイトより
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アナキズムQ&A やっちゃう、やっちゃえ、やっちゃった/ 栗原康
¥1,980
SOLD OUT
「アナキズム」に対して漠然としたイメージはあるもののよくわかっていない、という人も多いかもしれません。 QさんAさん対話仕立てになっているので読み易く、楽しみにながら理解を深めることができます。 経過なトークのグルーブに乗って読み進めていくうちに、自分の中の固定観念から解放される感じが! 人を縛る社会の仕組みから逃れ、統治から自由に生きる方法を学べる1冊です。 わたしが特におもしろく読んだのが、『「われわれ」が解体されたその瞬間に、共同の性があらわれるんですよ。 コミューンとは、そのコミューンの境界をうしなったとき、はじめてコミューンになるものだ、と。』という一節。 お店、プライベートともに「自立/自律」のあり方と「相互扶助」のバランスについて考えていた最近だったので、 出会いの連鎖が自らの力をも伸ばすという発見に勇気づけられました。 そして、お店番をお願いすることの意義を再認識。(なんてったって、映画上映会なんておもしろそうな企画も生まれてるんですから!)
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土民生活流動書簡集(一) バックレ可(笑) / よしのももこ
¥1,760
ぐるぐる迷走していた首都での暮らしからバックレて、家族とともに離れ小島へ流れ着いた「わたし」は、トモエ学園、ルイス・ミショーのナショナル・メモリアル・アフリカン・ブックストア、大杉栄の「鎖工場」、中島正の自給農業、石川三四郎の土民生活などを日々の生活に織り込み、都会では起こりようもない出来事に振り回されながら、徐々に生きているを取り戻していきます。 「土民生活流動体」という署名の他には何の手がかりもないけれど、いつかの〝今〟に存在した「わたし」が書き残した手紙らしきもの。引き戸の奥で忘れ去られようとしていた紙の束と遭遇したももこさんは、50年後100年後の誰かのためにそれらを本に編み始めました。小説?エッセイ?書簡集?形式にとらわれない、まさにももこさんにしか書けない言葉、ももこさんにしか作れない世界が存分に味わえる1冊です。
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もしもこの世に対話がなかったら / 横道誠
¥1,650
フィンランド生まれの精神療法、オープンダイアローグの対話を 病院でもカウンセリング室でもなく家で続ける。 安心して話せる場所、聞いてもらえる場所を探している人へ 本書は、著者の横道さんが運営するオープンダイアローグ的対話実践の自助グループ「ゆくゆく!」で行っていることをモデルにしながら、フィクションを交えた物語に仕上げた1冊。 具体的なケースを章立てにして、グラウンドルールを毎回提示し、実際に進めていく様子が読めるので、擬似的に参加しているような気持ちになれ、自然と引き込まれていきます。 他人から悩みを話されると、ついつい何か気の利いたことを言わないといけない、とか、アドバイスをした方が良いんじゃないかという気持ちになりがちですけど、聞いてもらう安心感が重要という考え方にはハッとさせられました。ただ聞くって難しいし、聞けていないことたくさんあるなぁ。。
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ジドウケシゴム / よしのももこ
¥1,700
2023年9月に虹ブックスレーベルから『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』を刊行したよしのももこさんによる1st小説『ジドウケシゴム』。 瀬戸内の島で土と地続きに生きる日々から生まれ出たリズミカルでおとぎ話のような小説です。 芥川賞作家・山下澄人さんによるコメント。 「…ずいぶんわたしたち寄りではあるけれど、わたしたちとは根本的に違うもの、の目線。よしのさんは無謀にもそれをここに書こうと書いた。そもそも人間には不可能なことを、なけなしのそうぞうりょく、だけを道具に言葉にしようとこれを書いた。…」 *版元ウェブサイトより

