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うしろめたさの人類学/松村圭一郎
¥1,870
2017年刊行後、第72回の毎日出版文化賞の特別賞が送られた名著です◎ 断絶した世界が、「つながり」を取り戻す。その可能性を、エチオピアのフィールドワークを経験した著者が人類学的視点で考察し「構築人類学」という新たな学問手法で追求した1冊です。 そもそも自分たちのいる国家とは、経済とは、市場とは、社会とは、そしてその隙間にはびこる人間関係とは? こうした問いを立てながら社会を変えるための「ズレ」や「スキマ」を発見する手立てを模索します。 商品と贈与の違いという視点から、「個人」と「国家」、「国家」と「市場」のつながりへと章立てが広がっていく。時折、松村さんのエチオピアでの実体験が混ぜ込んであるので親近感が芽生えて読みやすいです。読み進めていくうちに凝り固まった思考をどんどん解かれていくような心地よさがあります。
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言いたいことが言えない人の政治学 / 岡田憲治
¥1,980
「いろいろな人間がいるこの世界で心の異音が大きくなった時、「言う/言えない」の二つに一つの選択肢しかないということはやはりないのだ、ということです。「言う」と「言わない」の間には、広大なエリアがある……そのことをみなさんは知らない、いや「忘れている」のです」(本書より) 家庭でも職場でも地域社会でも、ふつうに生活しているだけで、私たちは他者との不和やトラブルに悩まされます。言いたいことは溜まるけど、そうそう言えないのが大人の世界……。 主張や発言ができないのなら、黙って我慢するしかないのか。そんなわけない、と政治学者の 岡田さんは断じます。 ほどよく交渉したり、提案したり、説得したり……ふだんづかいの対話術を、政治学の知恵をつかって考えていきます。 個人・集団・社会にたいして、自分の思いを届ける技法とマインドをユーモアたっぷりに惜しみなく提案する1冊です。 言いたいことはぐっと飲み込むかガツンと言ってやるかではない。この2極に分かれないということを意識するだけでかなり気持ちが楽になるんじゃないかと思いました◎ 何が課題なのか、何を解決したいのかクリアにすることで、どこまで言うのか、方法はどうしたら良いのかが見えてくる。言える、言えない関わらず身につけたい思考法です。 あまりの情報の波、そして発言の波に押されて、「わたしはここまで言うことがないなぁ」と飲み込むこともあったのですが、その言葉も掬い上げて良いのかもしれない。そんな希望が湧いてきます!
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会社と社会の読書会/畑中章宏、若林恵、山下正太郎、工藤咲希
¥1,980
そもそもわたしたちはいつから「社会に出る」ことを「会社に入る」ことだと思うようになったのでしょうか。 現代日本人の生活にあまりにも行き渡り、出世や勤勉さ、あるいは生活や欲望といった日々の考え方にも大きな影響を与えている「会社」とはいったい何なのでしょうか。 文具・オフィス家具メーカーコクヨが掲げる「自律協働社会」というありたい社会像を手がかりに、これからの社会を考える上で重要な指針となりうるテーマやキーワードを拾いあげ、探究するメディア「WORKSIGHT」が、民俗学者の畑中章宏さんを迎え、会社と社会をネタに、読み、考え、語り合った融通無碍な読書会を開催しました。本書は、『論語と算盤』『学問のすゝめ』から『ブルシット・ジョブ』、自己啓発から不倫まで、読書会で登場した246冊の本から「日本の会社」という謎に迫った1冊です。 人や経済状況によって日々変化してしまう、とらえどころのない「会社」を多面的に捉えて問いを続けるということが純粋におもしろく、会社にいるときに読んでいたら立ち回りが少し変わっていたかもなぁと考えたりしました。また、わたしの中で強くあった読書会のイメージ(1冊について語り合う方法、もしくは未読のものを持ち寄り読み紹介する方法など読書会のやり方も様々だと思いますが…)が打ち破られた感じがしました。多様なバックグラウンドを持った人たちが興味を持って選んだ本のタイトルはこれまた多種多様で、知識欲を掻き立てられ、問いが溢れ出していく。読書会ってこんなにクリエイティブな活動だったんだととても感動。読書会への興味がまた少し深まりました。
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共同体研究記/川崎光克
¥1,500
既存の社会システムに囚われず、共同体とその自治のあり方について研究・実践する川崎さん。共同体に参加して考えたことをまとめた旅の記録です。創刊号の本号は、インドの国際的な共同体であるオーロヴィルが特集。人々が共有する精神性、住人とニューカマー合わせると一万人以上にもなる人々の暮らし(なかには日本から移り住んだ方も!)持続可能な自治の仕組み、手仕事の趣のあるおおらかな建築が印象的な環境、政治と自治の衝突の歴史などをポイントに、資本主義を乗り越えるヒントを共同体からひもときます。 オーロヴィルの目指す理想とその精神性の深さを目の当たりにして、自身の考えの浅さにうちのめされますが、そもそも自分が何ができるとか何を知ってるとか、そういうことに囚われている時点でもう資本主義的な発想だと気づかされます。 川崎さんの素敵なイラストとDIY精神がビシビシ伝わる装丁!簡易な小冊子を道端で紐に吊るして販売されることから、「コルデル文学」(紐の文学)と呼ばれているブラジルの民衆文学のスタイルにインスパイア、簡易的に製本されています。細やかなこだわりがしびれる.....!本棚から飛び出させて、ぜひぶら下げて保管してみてください。
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NOTAS vol.01 AUTONOMIA〜エクアドルでみつけた自治
¥1,000
〈自治なる暮らしをつくるための備忘録〉 この本は、私たちが互いの思考を確認し合うためにつくり始めた共有ノートのようなものです。かつて心に引っかかった言葉やイメージ、内から湧き出た文章を、つなぎ合わせたりそのまま載せたりしています。 自分が暮らしていたい世界を、自分一人で目指すのではなくて、まずはここに寄稿する仲間たちと、そしてこの本を手に取ってくれたあなたと、一緒になって実現していくためのコミュニケーションツール。 今号のテーマは、AUTONOMIA。日本語で、自治です。自治という言葉は、「自ら治す」と書きますが、「自ら」が指す範囲は、どこまでだろうか。何を、どの範囲で、治して(治めて)いけば、理想の暮らしに辿り着けるのだろうか。 それぞれが南米大陸での生活で得た経験の中に、私たち日本人が手放してしまった「自治なる暮らし」のヒントがいくつも転がっていました。 私たちは、記憶を辿りながらそれらを拾い集め、雑誌にすることにしました。 今の自分たちが書いたことが、未来の自分たちの生活の道標となることを期待して。
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農とアナキズム / 三原容子
¥2,640
三原さんが公害や差別問題と向き合う中で出会った「アナキズム」と「農本主義」。その二つのキーワードを手掛かりに、人と人の関係(アナキズム)、人と自然との関係(農本主義)にこだわり研究を続けてきました。「アナキズム」が大学の研究テーマとして歓迎されなかった80-90年代、女性の立場から差別と支配のない社会を目指して奮闘する過程で生まれた先駆的な論文は今こそ読み返されるべき1冊です。
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新百姓宣言 / ている舎
¥1,100
ている舎さん刊行の「新百姓宣言」。 まず、おおもとに「新百姓」という雑誌があってこれが、ドンピシャなテーマの雑誌。効率性や規模の拡大を最優先とする経済の在り方、人間ひとりひとりがそれに順応であるよう求められる巨大な社会のシステムに疑問を持ち、新しい生き方を探求する人々の問いと実践を取材した雑誌です。現在、絶版の0号はwebページで公開されています。気になる方はぜひそちらもご覧ください! (https://www.paradigmshifter.net/) で、編集長おぼけんさんが自身らの活動のエッセンスを詰め込んだ一冊が、新刊「新百姓宣言」。 前半パートでは、おぼけんさんの唱える新しい価値観を写真と共に詩のように綴り、後半パートでは現代のCapitalism(資本主義)に至る社会システムの文脈とその本質や機能不全について考えた上で、「つくる喜び」を最も大切にするCreativitism(創造性主義)というあり方を提示。それに向けた世界観や価値の転回について論じています。 誰もが肌で感じている昨今の行き詰まり感、やりきれなさはシステムに原因があるのかと気付かされ、そこを打破し、転換するのは創造の主体である我々自身なのだと奮い立たされる。でもこれは決して頭にギンギンにハチマキを巻いて、金切り声を挙げていう宣言ではなく、あくまでも自身の中の大切さ、楽しさに注視し、自分が思い描くものを、自らの手でつくってみたい気持ちを大事にしたうえで為される、おおらかな宣言なのです。 さぁ、きょうも体を動かそうと前向きになれる一冊。
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生き延びるための犯罪(みち)/上岡陽江
¥2,090
著者の上岡陽江さんは東京で「ダルク女性ハウス」という薬物やアルコールなどの〈依存症〉の女性たちの回復と社会的な自立を支援する施設を運営しています。 「回復」とは、薬やお酒への依存が止まることではなく、地域の中で、孤立せずに安心して暮らしていけること。哲学、障害学、社会学ほか各方面に大きな影響を与え続ける彼女たちの実践がまとめられています。 本の中でちりばめられている言葉たちは、わたしが呼んだ本の中でもダントツにやわらかく、やさしい。だからびっくりするくらい心の隅々にまで入り込んできます。 判断をせずどんな些細なことでも話しをきいて相手を知る、困っていることを明らかにして緩和の糸口を一緒に探ることは、依存症のかたと向き合うためだけではなく、話しやすい場所作りのヒントになるうると思いました。
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風をとおすレッスン / 田中真知
¥1,540
中東やアフリカで長年過ごしてきた著者が、旅の経験や、古今東西のさまざまな文化や文学作品などの例をとおして、人と人との「あいだ」、また自分自身の中の「あいだ」を見つめ、そこに風をとおし、互いに自由になれる関係をつむぐ道を考える。「私」も他者も大切に、軽やかに生きていくレッスンの始まりです。 自分の心の中に他者をつくる、隠しておきたいことをそのままに受け入れること、わからなさが世界を彩っていること、自分には見えていない世界があると認めること。 自己と他者、自己と自己のあいだで絡まる糸を、ゆるめていくにはどう考えたら良いのか。田中さんの豊かな経験と秀逸な引用がやさしく私たちを導いてくれます。 生活していると、知らず知らずのうちにいろんなものから呪いのような言葉をかけられていて、自分の声がかき消されていきます。本音なんてわかんなくなってく。 どうやって自分の声が掻き消されていくのか、その仕組みさえ知れば、いつでも自分の声は取り戻せるし、ひいては他人のことを考える余裕ができたり、関係の間合いが取りやすくなるはずです。田中さんの言葉は優しい山の天然水のよう。わたしはぱちゃぱちゃと顔を洗ってさっぱり!とした感覚になったんですが、ゆっくり飲んで体中にしみこませたい、なんて方もきっといらっしゃるはず。とにかく読みやすいのでいろんな方におすすめしたい1冊です。
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クソみたいな世界で抗うためのパンク的読書 / 地下BOOKS 小野寺伝助
¥935
2018年に刊行した『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』の続編です。2019年〜2022年までのH.A.Bノ冊子(H.A.B)やPOPEYEWeb(マガジンハウス)での連載、KKV Neighborhoodへの寄稿に、書き下ろしを加えた全31編。 「ユニティ」「D.I.Y」「反差別」「NO WAR」「NO FUTURE」「REVOLUTION」など、考え方やライフスタイルとしてのパンクに通ずる良書を紹介することで、クソみたいな世界で抗い、生きづらい現代にツバを吐いて軽やかに生きるためのパンク的価値観を提示します。 ◾️著者 小野寺伝助 おのでら・でんすけ|1985年、北海道生まれ。会社員の傍ら、パンク・ハードコアバンドで音楽活動をしつつ、出版レーベル<地下BOOKS>を主宰。著書に『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』。 ■目次 1.UNITY 「共に在ること」で抗う 2.D.I.Y 「自分自身」で抗う 3.ANTI RACISM 「知識」で抗う 4.NO WAR 「言葉」で抗う 5.NO FUTURE 「いまここ」で抗う 6. REVOLUTION 「世界を変える」で抗う ■紹介している書籍 『チョンキンマンションのボスは知っている』小川さやか『「国境なき医師団」を見に行く』いとうせいこう/『壁の向こうの住人たち』A.R.ホックシールド/『聖なるズー』濱野ちひろ/『はずれ者が進化をつくる』稲垣栄洋/『ドブロクをつくろう』前田俊彦/『怠惰の美徳』梅崎春生/『結婚の奴』能町みね子/『説教したがる男たち』レベッカ・ソルニット/『ヒロインズ』ケイト・ザンブレノ/『何が私をこうさせたか』金子文子/『フライデー・ブラック』ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー/ 『もうひとつの青春 同性愛者たち』井田真木子/『ある奴隷少女に起こった出来事』ハリエット・アン・ジェイコブズ/『牛乳配達DIARY』INA/『テヘランでロリータを読む』アーザル・ナフィーシー/『生き延びるための思想』上野千鶴子/『何でも見てやろう』小田実/『ビリー・リンの永遠の一日』ベン・ファウンテン/『ガザに地下鉄が走る日』岡真理/『脇道にそれる』尹雄大/『ベルリンうわの空ウンターグルンド』香山哲/『現代思想入門』千葉雅也『急に具合が悪くなる』宮野真生子・磯野真穂/『気流の鳴る音』真木悠介/『むしろ、考える家事』山崎ナオコーラ/『うしろめたさの人類学』松村圭一郎/『人新世の「資本論」』斎藤幸平/『ブルシット・ジョブ』デヴィッド・グレーバー/『LONG WAY HOME』カナイフユキ/『ナナメの夕暮れ』若林正恭
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クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書 / 地下BOOKS 小野寺伝助
¥825
SOLD OUT
クソみたいな世界だなぁ、クソみたいな自分だなぁ、という日々に。 パンク的価値観による、パンク的読書を。 ◾️著者 小野寺伝助 おのでら・でんすけ|1985年、北海道生まれ。会社員の傍ら、パンク・ハードコアバンドで音楽活動をしつつ、出版レーベル<地下BOOKS>を主宰。 ■掲載タイトル 第1章「はみ出す」 「うらおもて人生録」著:色川武大 「アナキズム・イン・ザ・UK 壊れた英国とパンク保育士奮闘記」著:ブレイディみかこ 「断片的なものの社会学」著:岸政彦 「ガケ書房の頃」著:山下賢二 「エリック・ホッファー自伝 構想された真実 」著:エリック・ホッファー 第2章「D.I.Y精神」 「檀流クッキング」著:檀一雄 「あしたから出版社」著:島田潤一郎 「圏外編集者」著:都築響一 「ゼロからトースターを作ってみた結果」著:トーマス・トウェイツ 「壊れた世界で”グッドライフ”を探して」著:マーク・サンディーン 「夜と霧」著:ヴィクトール・E・フランクル 第3章「NO WAR」 「街場の戦争論」 著:内田樹 「憲法九条を世界遺産に」著:太田光・中沢新一 「ぼくらの民主主義なんだぜ」著:高橋源一郎 「一九八四年」 著:ジョージ・オーウェル 「バカボンのパパと読む「老子」」 著:ドリアン助川 「あの素晴らしき七年」著:エトガル・ケレット 第4章「ローカルとユニティ」 「「消費」をやめる~銭湯経済のすすめ~」著:平川克美 「新宿駅最後の小さなお店ベルク」著:井野朋也 「怪しい交遊録」阿佐田哲也 著 「サードウェーブ・コーヒー読本」 著:茶太郎豆央 「田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」」著:渡邉 格 第5章「破壊と構築」 「サンショウウオの明るい禅」著:玄侑宗久 「いのちの食べ方」著:森達也 「学校で教えてくれない音楽」著:大友良英 「勉強の哲学~来るべきバカのために~」著:千葉雅也 第6章「衝動と行動」 「快楽主義の哲学」著:澁澤龍彦 「へろへろ」著:鹿子裕文 「生きているのはひまつぶし」著:深沢七郎 「人間滅亡的人生案内」著:深沢七郎 「モモ」著:ミヒャエル・エンデ
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贈与をめぐる冒険 新しい社会をつくるには
¥2,090
古典的な贈与の理論をふまえながら、同時に現代社会でおこなわれている贈与の考えを取り入れたさまざまな取り組みを読み解き、 わたしたちがこれからの人間どうしの関係、自然と人間との関係を問い直し、新しい社会をつくるための手がかりを探る1冊です。 贈与とは何かを考え実験を続けることが、わたしたちが求める社会に巡りめぐって繋がっていくのかもしれません。冒険の道が険しいのか、やさしいのかはわからないですが進む価値はありそう。方位磁石的にこの本と共に歩みを進めていきたいですね◎ プロローグ オンラインと格差/混沌とした時代と揺らぐ価値観/贈与の可能性/贈与のいま 第1章 贈与をめぐる日常――プレゼントはなぜうれしいのか 1 あげる人、もらう人 子供と大人の違い/友達どうしの水平な関係 2 贈与とお返し 悩ましいバレンタインデー/お祝いにお返しは不文律 3 贈り物をするわけ 人間関係をつくるための手段/記念日とプレゼントは切り離せない 4 贈与の力学 贈る側がつねに優位/ポトラッチと朝貢貿易/贈与と権力 5 贈与の毒 悪意の贈与もある/無意識にひそむ贈与の毒 第2章 与えられているもの――贈与と他者 1 校 則 校則に反発したくなる理由 2 法 律 一方的に与えられているわけではない/贈与としての憲法/アンガージュマン 3 文 法 自覚しないで従うルール 4 言語のシステム ラング(言語)による支配 5 結婚のシステム 現代に残る慣習/インセスト(近親相姦)はなぜタブーか 6 知 識 他者から与えられるもの/情報・資料・所与/贈与と哲学/他者とのかかわり 第3章 贈与の慣習――贈与と資本主義Ⅰ 1 贈与と社会的慣習 面倒なコミュニケーション/世間と「村八分」 2 贈与と村社会/村社会の掟/商業的交換の功罪 3 資本主義 金がすべて?/贈与につきまとう不平等/広がる格差/「無縁社会」の到来 第4章 新しい贈与のかたち――贈与と資本主義Ⅱ 1 社会保険 セーフティネットの役割/モースの着眼 2 ギフト・エコノミー 「カルマ・キッチン」と贈与の連鎖/ギフト・エコノミーの弱点/クルミドコーヒーによる「ゆっくり、いそげ」の冒険/「消費者的な人格」と「受贈者的な人格」 3 ボランティア ゆるやかな自己贈与/ボランティア精神の根底にあるもの/贈与によるつながり 第5章 自然の贈与――感謝するということ 1 気候変動 加速する温暖化/自然の支配 2 自然の恵み 「生態系サービス」「自然資本」という考え/太陽の贈与/太陽に由来するハロウィンとクリスマス/「いただきます」/草木塔/鯨供養 3 宮沢賢治と自然 「よだか」の苦悩/蝎の願い/狼森と笊森、盗森 エピローグ ブックガイド あとがき
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普及版 世界の紙を巡る旅 / 浪江由唯
¥1,980
旅に出る理由は旅の数だけあると思いますが、本好きがこんなにもわくわく出来る旅があったでしょうか...... 一枚の紙を透かせば、人々の営みと手仕事の跡が浮かび上がる。土地の文化から生み出された手漉き紙の面白さと手仕事の尊さにほれ込み、勢いよく旅に出た1年間の記録です。 浪江さんは「世界には、どんな紙があるんだろう?」と小さな好奇心をきっかけに、303日間かけて15ヵ国の紙工房と印刷所を訪ね歩きました。旅の中で出会ったのは、個性豊かな紙が作られる美しい光景と、紙を作り紙に刷る人々の姿。世界の手漉き紙と文化の未来のために何ができるか、大好きな紙のそばで将来何をしていくのか。世界の紙を巡りながら、知った紙のこと、気づいた文化のこと、大事にしたいこと。そんな思いが一冊にぎゅっとつまっています。 ときおり綴られる手書きの文章が本当にいい……! 本好き、紙好きな方にはもちろん、手仕事品が好きな方にもおすすめな1冊。
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AV監督が映画を観て考えたフェミニズムとセックスと差別と / 二村ヒトシ
¥1,320
これからのフェミニズムって? 「普通のセックス」とは? 差別するってどういうこと? 「いい変態」って? セックスしないのが純愛? 痴女や女装子など旧来のジェンダー観を揺るがすAVでその地位を獲得し、文筆家としても活躍する二村ヒトシが、古今東西の映画から愛と性の問題を炙り出すエッセイ。二村ヒトシ、還暦記念にして初のZINEです! <メインで言及される映画> 男女残酷物語 サソリ決戦/毛皮のヴィーナス/オアシス/パトリシア・ハイスミスに恋して/キャロル/紙の月/海街diary /卍/大いなる自由/ニンフォマニアック/オキナワより愛を込めて/ナミビアの砂漠/花束みたいな恋をした *著者ウェブサイトより
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イメージと正体の調査報告 / 村上慧
¥2,200
SOLD OUT
アーティストの村上慧さんは「食事の時、食べているもの自体ではなく、メニューやパッケージに写っているイメージを食べているのではないか。」という仮説をもとに自ら「イメージと正体の調査員」となり、メニュー画像やパッケージの写真(イメージ)と実際に食べたもの(正体)を撮影し続けてきました。この本は調査報告として、両者の写真を見開きに並置したものです。収録された写真は全456組。見比べてみると、イメージと正体には、具材や色味、情報量にさまざまな違いがあることがわかります。膨大なイメージが溢れる時代、私たちはなにを食べているのか?2つの写真の差異からいろいろな考えが広がっていきます。 まず第一声で「こんなに違うっけ?」という一言が漏れて、イメージと実物の差に驚きます。そしてそのことを気に留めていなかった自分に軽くショックを受ける。段々とページをめくって並ぶ写真が多くなるにつれて愉快なリズムが生まれておもしろく感じていく。最終的にはかぶりつくように読み込んでいました。脳みそは「実際に見ている部分と想像で気なっている部分を統合し、一つの現実として映像化している」らしいですが、見ているものと実物は違うということを知っているのと知らないのとでは暮らしの密度が変わりそう。気分転換におすすめの1冊です!
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未整理な人類 / インべカヲリ★
¥2,310
SOLD OUT
路上の怪文書から、不幸の手紙まで。なぜ人は、理屈でわりきれないことに熱中するのか。鋭い観察眼とブラックな笑いで現代社会を斬る、異色ノンフィクション。 人間は一番のブラックボックスで、未整理なことだらけだ。となると、「止めたくても止められないもの」「なぜか分からないけど、そうなってしまったもの」「体が勝手に動いたもの」にこそ、人間の本質が現れるのではないか。とインべさんは問いを立て、人類の未整理な行動を突っついて、綺麗にまとめることもなく、放り投げてみようという試みた1冊です。 インべさんの視点は本当に面白くて、かつ語り口も爽快なので、興味をぐんぐんぐんと駆り立てられます。日頃抱いていたちょっとした違和感とか、世の中ではダメとされているけど共感できる部分もあるよね、といういったりきたりな気持ちをうまくまとめてくださっていてわたしはもう頷きが止まりません。こんな風に少し変わった角度から世の中を見る方法を教えてもらえると、街を歩いたりニュースを見たりするのが楽しくなります!
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ヒッピーのはじまり/著 ヘレン・S・ペリー、訳 安倍大樹
¥2,970
「六七年初頭のヘイト・アシュベリーには博士号取得者もいたし中退者もいた。菜食主義者もいれば肉食者もいた。LSDに耽る若者もいれば、それを毛嫌いする者もいた。肌の色や宗教にかかわらず大量の人間が寄り集まっていた。肩を寄せ合って生活する、まるで集落生活だった。既存の価値観が塗り潰したものを新しく掬い上げようとしていた。六〇年代、世界中でこのムーブメントが動き始めていた。鬨の声を今でも私たちは若者たちの歌のなかに聴き取ることができる」――本文より 本当はヒッピーに憧れているすべての人へ はじまりの地で、はじまりの時からフラワー・チルドレンに混じり、観察を続けた女性人類学者による鮮烈な記録。 年表として、記憶として、伝承物語としてのヒッピーではなく、リアルな生き様を見せつけられる。わたしもこんな風にロマンティックに生きていきたい!
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ヒッピーの教科書 / スペクテイター編集部
¥1,980
2019年に刊行した『スペクテイター』44号所収のまんが記事「ヒッピーの歴史」が、ハードカバー仕様の単行本になりました。 1960年代にアメリカ社会を揺さぶったヒッピー・ムーヴメントのはじまりから現代への影響までを「学習まんが形式」で、わかりやすく解説。MAP・用語解説・文献ガイドなどの書きおろし記事を加えて再編集した永久保存版。 これまで、ヒッピーといえばファンションアイコン、ドラッグ、性の解放のイメージが強かったですが(個人的に)歴史を読み解いていくと、圧倒的なクリエイティブさに驚かされました。人生の指針に迷った時、選択肢として記憶に留めておきたい生き方のひとつかもしれない。